車検時【マフラー関係の点検】を解説

マフラーの点検を解説

エンジン内部の燃焼で発生したガスを排出する役割があります。一般的なフロントエンジンの自動車では、エンジンのエキゾーストマニホールドから触媒、サイレンサーをエキゾーストパイプで連結して、自動車の後部から排出しています。

一般的にマフラーと呼ばれる部分は、エキゾーストパイプの後端部のサイレンサー(消音機)が付いた部分を指します。

車の下回りに配置されているマフラーの点検には、整備工場でのリフトアップが欠かせません。長年の使用でジョイントや錆がひどくなっていることもあるのでしっかりと点検していきます。

マフラー

マフラー

マフラーの損傷、排気漏れ、取り付けを確認します。また排気管の向きや車体からのはみ出し、騒音は保安基準で規定がありますから照らし合わせて確認していきます。社外マフラーなどの装着で騒音が大きいと感じる場合は騒音測定のテスターを用いて測定します。

エキゾーストパイプ

エキゾーストパイプ

一般的にフロントパイプ、中間パイプ、リアマフラーと分割されています。それぞれのジョイントにはガスケットが取り付けられ排気漏れを防いでいます。各パイプの損傷、排気漏れ、錆穴などを点検していきます。

マフラー内部が損傷し、異音を発生しているケースもあります。走行時の異音の原因になります。

触媒装置

触媒はエンジンの燃焼時に発生した排気ガスを浄化処理する排気装置です。排ガス内の有毒成分と化学反応を起こすことで、排出されるガスを無害化します。年々排ガス規制が厳しくなり、非常に高性能になってきています。触媒装置の取付、損傷などを点検します。

遮熱板

マフラーなどエキゾーストパイプは非常に高温になります。遮熱板の緩みや損傷を点検します。

排ガス

排ガス内のCO(一酸化炭素)とHC(窒素酸化物)の測定を行います。保安基準の規定値を下回れば合格です。

排ガステスターは、民間車検工場であれば保有しています。

O2センサー

O2センサー

O2(オーツー)センサーは、排ガス内の酸素濃度を測定し、適正な空燃比を保つために重要な役割があります。

O2センサーは車種によって取付個数は様々です。エンジンチェックランプの点灯で判明するケースが多いです。

詳しく診断するためには4ガステスターと呼ばれる、CO、HC、O2、CO2の濃度が測定できる装置を使用します。

エンジンが不完全燃焼していると、排ガス内に酸素が残っています。そういうケースでもO2センサーの不具合が疑われます。